【投資研究】FXスワップポイント投資 その2

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今回の研究テーマ
「高利回り通貨でのスワップポイント投資」
の続きです

 

前回は、どの通貨ペアを選んだらいいか?について調べてみました

前回の記事はこちら↓

 

そして今回は、たくさんある証券口座のなかから
どれを選ぶのがよさそうか?について調べました

 

 

1.高利回り通貨ペアを扱っている証券口座を調べてみた

前回の記事でまとめたとおり、高利回りが狙えそうな通貨ペアは
次の4つでした

  • RUBJPY
  • CNYJPY
  • MXNJPY
  • ZARJPY

MXNJPYとZARJPYは、スワップポイント投資ではよくみる
代表的な高利回り通貨ペアなので、もらえるスワップポイントが大きそうな
証券口座を対象にリサーチしました

 

RUBJPYとCNYJPYはまだまだマイナー通貨であり
取り扱いをしている証券口座も限定的だったため、
こちらはもらえるスワップポイントに関係なく、通貨ペアの取り扱いがある
証券口座を対象にリサーチしました

 

リサーチの結果はこちらです(2021/8月時点)

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4つの通貨ペアのなかで、もらえるスワップポイントが一番大きい証券会社を
濃い青色で塗りつぶしています(次点がうすい青色)

 

通貨ペアごとに見ると、それぞれ下記の証券会社がもらえるスワップポイントが大きいです

  • RUBJPY : 外為どっとコム
  • CNYJPY : SBI FXトレード
  • MXNJPY : JFX、ヒロセ通商 LION FX
  • ZARJPY : JFX

 

単純にスワップポイントだけを比較すると、このような結果になるのですが
リサーチをしている中でスワップポイント以外にも
気をつけるポイントが見つかったので整理します

 

2.証券口座選びでスワップポイント以外に気をつけること

A.スワップポイントの課税・非課税

スワップポイントとして受け取る金額が課税対象になるか?
については証券会社ごとに扱いが異なるようです

 

多くの証券口座は、ポジションを決済したタイミングで
スワップポイントに対しても課税対象となる、という処理方法でした

これは言い換えると、決済をしない間はもらったスワップポイントに対する
税金がかかないため、税金分も再投資に回すという効率の高い投資が行える
ことになります

 

一方、一部の証券口座ではスワップポイントを受け取ったタイミングで
その年の課税対象となる収益として処理されてしまうため
確定申告のタイミングで税金を収めなければなりません
このため、約20%の税金分は翌年の投資に使えず
投資効率は低くなってしまいます

 

先程の表の中で、赤色に塗っている証券口座については
スワップポイントが課税対象になる、もしくは、
処理方法が明記されていない(課税対象となる可能性がある)
ということになります

 

スワップポイント投資という方法を選ぶのであれば
避けたほうがいい証券口座となるでしょう

 

B.スワップポイントの端数処理

10,000通貨ごとに1日 5円のスワップポイントをもらえる場合、
1,000通貨だけ持っている場合は1日 0.5円のスワップポイントということになります
この場合、小数点以下の金額はもらえるのでしょうか?

 

このような端数金額がどのように扱われるのか、という点も
スワップポイント投資をするにあたってはチリツモで差がでてくる要因になります

 

こちらも、多くの証券口座では、小数点以下のスワップポイントも
積上げて加算してくれ、決済のタイミングで小数点以下を切り捨てる
という方法を採用していました

 

一方、表の中で赤く塗っている証券口座は
処理方法が不明であったり、小数点以下は積上げられない方法になっています
(Aで記載したように、毎日収益化されるのでその時点で小数点以下切り捨てられる)

 

C.最小取引単位

スワップポイント投資では、もらったスワップポイントを
更に再投資することで複利の効果を得ることを狙います

 

このとき、もらったスワップポイントをなるべく早く再投資するには
最小取引単位が何通貨であるのかが大事になります

 

例えば、下記のような条件で投資をする場合、

  • MXNJPYを投資
  • 1メキシコペソ = 5.5円、レバレッジ1倍で取引

最小取引単位が10,000通貨の場合は、55,000円が必要である一方
最小取引単位が1,000通貨であれば、5,500円で投資ができます

 

1日500円のスワップポイントをもらえるとすると
55,000円ためるには110日待ってから再投資しなければならないですが、
5,500円ためるのであれば11日で再投資が可能になります

 

これにより再投資のサイクルが短くなり、
お金がお金を生み出すメリットを早く得られるようになります

 

資金が小さい、投資し始めのタイミングであるほど
この差は大きなものになるでしょう

 

3.いちばん高利回りが狙える「通貨ペア」 × 「証券口座」の組み合わせ

 4つの通貨ペアごとに
一番大きなスワップポイントがもらえる証券口座を選ぶと
どれくらいの収益が期待できるのかを計算してみました

 

計算の条件:

  • スワップポイントは1万通貨保有した場合の2021/7月の1ヶ月間の実績を使用
  • レバレッジは1倍
  • スプレッドなどのコストは計算に含めない

 

結果はこのようになりました

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MXNJPYが最も利回りがよく、
続いて、ZARJPY、RUBJPY、CNYJPYの順に利回りが下がっていく
結果となりました

 

前回の記事で載せた理論上の利回りと比べてみると
理論値と実績の間には、利回りの大きい順番も利回りの大きさも
乖離がある状態です

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RUBJPYやCNYJPYは取引量も小さく、
証券会社も顧客にとって魅力的な条件を
提示できないのではないかと考えられます

 

各国の政策金利は参考としつつも、
実績をみながら通貨ペア × 証券口座を選ぶことが
大切であるとわかります

 

さらに、通貨ペアごとにレバレッジ何倍までリスクをとれるか
という条件も変わってくるため
そこまでの条件を加味して自分にあったリスク許容度と
収益性のバランスを計算してみる必要があります

 

僕としては、調査の結果としてMXNJPYを最有力として
検討を深堀りすることにしました

 

4.まとめ

「どの証券口座を選べばいいのか」についてまとめます

  • 基本はもらえるスワップポイントの大きな口座を選ぶのがよい
    ただし、スワップポイント以外の条件についても確認する
    (最小通貨単位、スワップポイントに対する課税)
  • 証券会社ごとにもらえるスワップポイントは大きく異なり、政策金利の差(理論値)とも乖離するため、スワップポイント実績をもとに試算して有利な条件の口座を探す

 

個人的にはMXNJPYをメインで検討を進めるつもりです
もらえるスワップポイントだけでなく、最小通貨単位など気にするべき
ポイントが他にもあると発見できたのが収穫でした

 

この記事はここまで
次は「MXNJPYを始める証券口座」に絞って
調査を深堀りしてみます

 

続きの記事(その3)はこちら↓